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初級日本語文法の総まとめ

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⑦授受動詞

文書の過去の版を表示しています。


⑦[授受動詞] 

文型を使う上で理解が必要な情報

与え手と受け手

 与え手=あげる人
 受け手=もらう人

主語と非主語

 主語=Nが
 非主語=Nに/Nから

人称

 1人称(1p.)=わたし
 2人称(2p.)=あなた
 3人称(3p.)=~さん

目上と目下

 目上=話者から見て社会的地位が高い人
    例)先生、社長、お客さんなど
 目下=話者から見て社会的地位が低い人、もしくは同等の地位の人。
    例)子ども、家族、クラスメート、動植物など
 同等=話者と同じ社会的地位の人

視点/共感

 視点=話し手の立場がおかれている場所
    例)友だちが(私の)子どもに本をくれた。
         話し手の立場・視点

本動詞(単純動詞)と補助動詞(複合動詞)

 本動詞=動詞が一つ
    例)本をあげる
 補助動詞=他の動詞のはたらきを助ける動詞 
    例)料理を手伝ってあげる

                          【本動詞】

動詞与え手/
受け手
と主語
非主語与え手の人称/
受け手の人称
1(1人称)
2(2人称)
3(3人称)
与え手/受け手
と目上/目下の関係
            例
  (人称の関係 ①~⑤cf.与え手の人称/受け手の人称
やる・あげる・さしあげるのグループ
やる与え手=主語受け手 Nに1→2
1→3
2→3
3→3
与え手=目上1.私は子どもにおかしをやる。(
2.私は犬にえさをやる。(
あげる与え手=主語受け手
Nに
同等3.このかばん、あげるよ。(
4.私は母にプレゼントをあげる。(
5.お母さんに誕生日に何をあげますか?(
6.田中さんは山田さんにプレゼントをあげた。(
さしあげる 与え手=主語受け手
Nに
与え手=目下7.先生に国のお土産をさしあげた。(
くれる・くださるのグループ
くれる与え手=主語受け手
Nに
3→1
2→1
2→3=話し手の視点
3→3=話し手の視点
3→2=話し手の視点
同等8.友だちが本をくれた。(
9.これ、本当にくれるの?(
10.これ、本当に私の子どもにくれるの?(
11.友だちが(私の)子どもに、プレゼントをくれた。(
くださる与え手=主語受け手
Nに
与え手=目上12.先生が(私に)本をくださった。(
13.これ、先生が(あなたに)くださった?(
もらう・いただくのグループ
もらう受け手=主語与え手
Nに/
から
1←3
2←3
3←3
1←2
同等14.このゆびわ、ボイフレンドに/からもらった。(
15.そのネックレス、だれに/からもらった?(
16.田中さんは山田さんから花をもらった。(
17.誕生日に(あなたに/から)もらったゆびわを大切にしている。(
いただく受け手=主語与え手
Nに/
から
受け手=目下18.この本を先生に/からいただいた。(

                         【補助動詞】

動詞 与え手=主語/受け手=主語 非主語 与え手人称/
受け手人称
1(1人称)
2(2人称)
3(3人称)
与え手/受け手と目上/目下            例
(人称の関係 ①~⑤cf.与え手の人称/受け手の人称
やる・あげる・さしあげるのグループ
やる 与え手=主語受け手 Nに1→2
1→3
2→3
3→3
与え手=目上19.私は子どもにおかしを買ってやった。(
20.私は犬にえさを買ってやった。(
あげる 与え手=主語受け手
Nに
同等21.このペン、貸してあげるよ。(
22.私は、友だちに本を貸してあげた。(
23.田中さんに誕生日プレゼントを買ってあげた?(
24.山田さんは田中さんに花を買ってあげた。(
さしあげる     与え手=主語受け手
Nに
与え手=目下25.先生に国のお土産を買ってさしあげた。(
くれる・くださるのグループ
くれる 与え手=主語受け手
Nに
3→1
2→1
2→3=話し手の視点
3→3=話し手の視点
3→2=話し手の視点
同等 26.友だちが本を貸してくれた。(
27.この本、少しだけ貸してくれる?(
28.この本、少しだけ私の友だちに貸してくれる?(
29.友だちが(私の)子どもに、プレゼントを買ってくれた。(
くださる   与え手=主語受け手
Nに
与え手=目上30.先生が本を貸してくださった。(
31.この本、先生が(あなたに)貸してくださった?(
もらう・いただくのグループ
もらう 受け手=主語与え手
Nに
1←3
2←3
3←3
1←2
同等32.このかさ、友だちに貸してもらった。(
33.そのネックレス、だれに買ってもらった?(
34.田中さんはお父さんに新しいとけいを買ってもらった。(
35.10年前、フランスで(あなたに)買ってもらったゆびわを今でも大切にしているよ。(
いただく  受け手=主語与え手
Nに
受け手=目下36.この本を先生に貸していただいた。(

誤用例: 【本ツールの使い方】
1.その項目を使うべきでないところで使っている
 例)友だちが (私に) テレビをあげた(誤用)。→友だちが (私に) テレビをくれた
   ※〈解説〉(cf.「くれる」)「友だち」(3人称)が与え手=主語、「私」(1人称)が受け手=非主語の場合、「くれる」を使う。

 例)だから子をできても子供をちゃんと育てることや愛して面倒を見ることが大事なことであると言っておばあさんがおかしとサトウキビを
   あげる(誤用)。【ママ、『日本語学習者による日本語作文とその母語訳との対訳データベース』】→おばあさんがおかしとサトウキビを
   (私に)くれる
   ※〈解説〉(cf.「くれる」)「おばあさん」(3人称)が与え手=主語、「私」(1人称)が受け手=非主語の場合、「くれる」を使う。

 例)私は子どもにキャンディをさしあげた(誤用)。→私は子どもにキャンディをあげたやった
   ※〈解説〉(cf.「目上/目下」とコラム)「私」が与え手・目上、「子ども」が受け手・目下の場合、「さしあげる」は使えない。

 例)いつもじぎょうがおわってから、せんせいは私にしゅくだいをあげました(誤用)。【ママ、『寺村誤用例集データベース』】→
   ~宿題を出します
   ※〈解説〉日本語では、「宿題をあげる」のではなく、「宿題を出す」と言う。

 例)私は花子さんに本をくれた(誤用)。→私は花子さんに本をあげた
   ※〈解説〉(cf.「くれる」)「くれる」を使うとき、「以外の人が主語になる。この文は「」が主語なので、「あげるを使う

 例)友だちが私にプレゼントをもらった(誤用)。→私は友だちにプレゼントをあげた
   ※〈解説〉「」が与え手の場合は、「」は主語になる。

 例)私のと両親のともだちが家にたずねて、小いさいプレセントをもらいます(誤用)。【ママ、『日本語学習者による日本語作文とその母語訳
   との対訳データベース』】→私と両親と友だちが家をたずねて、小さいプレゼントをくれます
   ※〈解説〉【第三者=与え手=主語(が)】【「わたし」=受け手=非主語(に)】→「くれる」を使う
        ☞「もらう」:【「わたし」=受け手=主語(が)】【第三者=与え手=非主語(に)】
        ☞「あげる」:【「わたし」=与え手=主語(が)】【第三者=受け手=非主語(に)】

 例)でも、会社の課長さんは、ほんとうに親切な人で私たちに少しずつ教えてあげました(誤用)。【『日本語学習者による日本語作文とその
   母語訳との対訳データベース』】→ 社長は 私たちに教えてくれました
   ※〈解説〉【第三者(社長)=与え手=主語(が)】【「わたしたち」=受け手=非主語(に)】→「くれる」を使う
        ☞「あげる」:【「わたしたち」=与え手=主語(が)】【第三者=受け手=非主語(に)】

 例)それよく私は宿題について、いろいろなことをおしえくれました(誤用)。【『寺村誤用例集データベース』】→私はおしえてもらいました
   ※〈解説〉「くれる」を使うとき、「私」以外の人が主語になる。「私」は非主語になる。「私」が主語の場合は、「もらうを使う
     ☞「くれる」:【第三者=与え手=主語(が)】【「わたし」=受け手=非主語(に)】
     ☞「もらう」:【「わたし」=受け手=主語(が)】【第三者=与え手=非主語(に)】

2.その項目を使うべきところで使っていない(違う項目/違う構文を使っている)
 例)友だちが私にプレゼントをもらった(誤用)。→私は友だちにプレゼントをあげた
   ※〈解説〉「私」が与え手の場合は、「私」は主語になる

 例)私は花子さんに本をくれた(誤用)。→私は花子さんに本をあげた
   ※〈解説〉(cf.「くれる」)「くれる」を使うとき、「私」以外の人が主語になる「私」は非主語になる

 例)だから子をできても子供をちゃんと育てることや愛して面倒を見ることが大事なことであると言っておばあさんがおかしとサトウキビを
   上げる(誤用)。【ママ、『日本語学習者による日本語作文とその母語訳との対訳データベース』】→~おばあさんがおかしとサトウキビを
   くれる

 例)私のと両親のともだちが家にたずねて、小いさいプレセントをもらいます(誤用)。【ママ、『日本語学習者による日本語作文とその母語訳
   との対訳データベース』】→私と両親と友だちが家をたずねて、小さいプレゼントをくれます
   ※〈解説〉【第三者=与え手=主語(が)】【「わたし」=受け手=非主語(に)】→「くれる」を使う
        ☞「あげる」:【「わたし」=与え手=主語(が)】【第三者=受け手=非主語(に)】
        ☞「もらう」:【「わたし」=受け手=主語(が)】【第三者=与え手=非主語(に)】

 例)せんせいはいつもしんせつにおしえました(誤用)。【『寺村誤用例集データベース』】→先生は教えてくれましたくださいました)。
 例)読ませたいと提案して、友人は私にこの本を借した(誤用)。【『寺村誤用例集データベース』】→友人は貸してくれました
   ※〈解説〉(cf.コラム)「くれる」を使わないと、動作がだれのために行われるかが不明となる

3.誤形成(形、活用、助詞などの間違い)
 例)そして、幸福を祈るために、親は子供にお年玉をあけます(誤用)。【『日本語学習者による日本語作文とその母語訳との対訳データ
   ベース』】→あげます

 例)また、祖母から様々な料理をつくってくれました(誤用)。【『寺村誤用例集データベース』】→祖母
   ※〈解説〉「祖母」は主語なので、「を使う

⑦授受動詞.1777619937.txt.gz · 最終更新: 2026/05/01 16:18 by kaken

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