58でしょう
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58でしょう [2024/02/29 14:57] – [機能1★:話し手の推測] kaken | 58でしょう [2025/05/06 15:22] (現在) – kaken | ||
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行 3: | 行 3: | ||
1.旧JLPT該当級:4\\ | 1.旧JLPT該当級:4\\ | ||
2.品詞:助動詞[[用語の説明|【用語の説明】]]\\ | 2.品詞:助動詞[[用語の説明|【用語の説明】]]\\ | ||
- | 3.前接:N、V/A普通形(※A< | + | 3.前接:N(名詞)、V(動詞)/A(形容詞)普通形(※A< |
4.意味:話し手の推測(根拠があってもなくてもよい) | 4.意味:話し手の推測(根拠があってもなくてもよい) | ||
===== 使い分けが必要な文法・文型 ===== | ===== 使い分けが必要な文法・文型 ===== | ||
行 13: | 行 13: | ||
==== 機能1★:話し手の推測 ==== | ==== 機能1★:話し手の推測 ==== | ||
=== 機能1用例: === | === 機能1用例: === | ||
- | 例1.あの人は外国人でしょう。 \\ | + | 例1.あの人は外国人**でしょう**。 \\ |
- | 例2.あの人は日本人じゃないでしょう。 \\ | + | 例2.あの人は日本人じゃない**でしょう**。 \\ |
- | 例3.田中さんはやさいがきらいでしょう。 \\ | + | 例3.田中さんはやさいがきらい**でしょう**。 \\ |
- | 例4.きょう、雨がふるでしょう。 | + | 例4.きょう、雨がふる**でしょう**。 |
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型: | === 機能1と使い分けが必要な文法・文型: | ||
・だろう\\ | ・だろう\\ | ||
行 23: | 行 23: | ||
・そうだ【様態】 | ・そうだ【様態】 | ||
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: | === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: | ||
- | **でしょう:**話し手の推量(話し手があることを根拠として予想していること)を言うときに使う。**話し手の予想 が正しいと話し手が思っ****ている**ときに使う。「あることが起きる予想」が正しい場合と正しくない場合には使えない。→例6\\ | + | **でしょう:**話し手の推量(話し手があることを根拠として予想していること)を言うときに使う。**<color #00a2e8>話し手の予想が正しいと話し手が思っ****ている</ |
- | 「だろう」より<color # | + | 「だろう」よりていねいな話しことば。\\ |
- | 例5. 家の前に田中さんの車がある【根拠】。田中さんは家にいるでしょう【話し手の推量】。 \\ | + | ☞**#**:非文(正しくない文・不適切な文)を指す[[用語の説明|【用語の説明】]]\\ |
- | 例6.# | + | 例5. 家の前に田中さんの車がある【根拠】。田中さんは家にいる**でしょう**【話し手の推量】。 \\ |
+ | 例6.# | ||
\\ | \\ | ||
- | **だろう:**話し手の推量(話し手があることを根拠として予想していること)を言うときに使う。**話し手の予想****が** | + | **だろう:**話し手の推量(話し手があることを根拠として予想していること)を言うときに使う。**<color #00a2e8>話し手の予想****が****正しいと話し手が思ってい****る</ |
- | **正しいと話し手が思ってい****る**ときに使う。「あることが起きる予想」が正しい場合と正しくない場合には使えない。< | + | 普通体の書きことばと、主に男性がていねいではない話しことばで使う。\\ |
- | 例7. 家の前に田中さんの車がある【根拠】。田中さんは家にいるだろう【話し手の推量】。 \\ | + | 例7. 家の前に田中さんの車がある【根拠】。田中さんは家にいる**だろう**【話し手の推量】。 \\ |
例8.# | 例8.# | ||
\\ | \\ | ||
- | **かもしれない:**「あることが起きる可能性がある」という話し手の推量を表す。「あることが起きる可能性」は 「だろう/でしょう」より低い。また、「あることが起きる可能性」が正しい場合も、正しくない場合も使える。→例10 \\ | + | **かもしれない:**「あることが起きる可能性がある」という話し手の推量を表す。「あることが起きる可能性」は 「だろう/でしょう」より低い。また、**<color #ed1c24>「あることが起きる可能性」が正しい場合も、正しくない場合も使える</ |
- | 例9.田中さんは家にいるかもしれない【あることの可能性についての話し手の推量】。 \\ | + | 例9.田中さんは家にいる**かもしれない**【あることの可能性についての話し手の推量】。 \\ |
- | 例10.雨が降るかもしれないし、降らないかもしれない。\\ | + | 例10.雨が**降るかもしれない**し、**降らないかもしれない**。\\ |
\\ | \\ | ||
**と思う:**話し手の意見、主観的な考えを言うときに使う。 \\ | **と思う:**話し手の意見、主観的な考えを言うときに使う。 \\ | ||
- | 例11.田中さんは家にいると思う【話し手の主観的な考え】。\\ | + | 例11.田中さんは家にいる**と思う**【話し手の主観的な考え】。\\ |
\\ | \\ | ||
- | **そうだ**:話し手が<color #ff7f27>兆候や外観→これは難しいので,「見たり聞いたりしたこと」ではどうでしょうか。</ | + | **そうだ**:話し手が兆候や外観から人・ものの様子やできごとが起こる可能性について判断する・予想する。\\ |
- | 「**Vそうだ**」:①話し手の判断・予想\\ | + | 「**Vそうだ**」:①話し手の判断・予想→例12、例14\\ |
- | | + | |
- | 「**Aそうだ**」:外観からの今の様子についての推測\\ | + | 「**Aそうだ**」:外観からの今の様子についての推測→例15、例16\\ |
- | 例12.きょう、雨が降りそうだ。\\ | + | 例12.きょう、雨が**降りそうだ**。\\ |
- | 例13.本がたなから(すぐ/今にも)落ちそうだ。\\ | + | 例13.本がたなから(すぐ/今にも)**落ちそうだ**。\\ |
- | 例14.このパソコンは古いですが、まだ使えそうです。\\ | + | 例14.このパソコンは古いですが、まだ**使えそうです**。\\ |
- | 例15.このケーキはおいしそうだ。\\ | + | 例15.このケーキは**おいしそうだ**。\\ |
- | 例16.田中さんは、ひまそうだ。 | + | 例16.田中さんは、**ひまそうだ**。 |
==== 機能2★:確認(上昇調のイントネーション↗で用いる) ==== | ==== 機能2★:確認(上昇調のイントネーション↗で用いる) ==== | ||
=== 機能2用例: === | === 機能2用例: === | ||
- | 例17.このくだものはおいしいでしょう。↗ | + | 例17.このくだものはおいしい**でしょう**。↗ |
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === | ||
・だろう | ・だろう | ||
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | ||
- | 「だろう」と「でしょう」の大きな違いはない。「でしょう」は「だろう」より<color #ff7f27>ていねいな形→上記に書いたことと同じ。また,話し言葉では主に男性が使う「だろ」となることもある</ | + | 「だろう」と「でしょう」の大きな違いはない。\\ |
+ | 「でしょう」は「だろう」よりていねいな話しことば。\\ | ||
+ | また、話しことばでは男性が「だろう」を使うことが多い。 | ||
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | ||
- | 例18.このくだものはおいしいだろう。↗ \\ | + | 例18.このくだものはおいしい**だろう**。↗ \\ |
- | 例19.今夜、田中さんのバースデイパーティーに行くだろう。↗ | + | 例19.今夜、田中さんのバースデイパーティーに行く**だろう**。↗ |
===== 確認問題 ===== | ===== 確認問題 ===== | ||
1 このドレスの色、{a.きれい b.きれいだ}でしょう。\\ | 1 このドレスの色、{a.きれい b.きれいだ}でしょう。\\ |
58でしょう.1709186276.txt.gz · 最終更新: 2024/02/29 14:57 by kaken