====== 28[V(さ)せられる] (※Vさ(せら)れる)======
===== 基本情報 =====
旧JLPT該当級:3\\
品詞: 助動詞[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
前接: V(動詞)否定形[[⑥動詞活用|⑥[動詞活用] ]]\\
意味:強制されて行う行為
===== 使い分けが必要な文法・文型 =====
・V(ら)れる[[118V(ら)れる|118[V(ら)れる]]]\\
・V(さ)せる[[29v_さ_せる|29[V(さ)せる]]]
===== 文型を使う上で理解が必要な情報 =====
**・動詞のグループ(辞書形)**\\
動詞グループ1\\
・か**う**、ま**つ**、と**る** など\\
・よ**む**、よ**ぶ**、し**ぬ** など\\
・か**く**、およ**ぐ** など\\
・はな**す** など\\
動詞グループ2\\
・たべ**る**、ね**る** など\\
・み**る**、おき**る** など\\
動詞グループ3\\
・する\\
・くる\\
\\
**動詞:(さ)せられる形**[[⑥動詞活用|⑥[動詞活用] ]]\\
^形^ グループ1 ^^^^ グループ2 ^^ グループ3 ^^
^辞書形|とる|よむ|かく|はなす|たべる|みる|する|くる|
^(さ)せられる/\\ ※ される |とら**せられる**/\\ ※とら**される**|よま**せられる**/\\ ※よま**される**|かか**せられる**/\\ ※かか**される**|はなさ**せれらる**|たべ**させられる**|み**させられる**|**させられる**|**こさせられる**|
※現在、グループ1の動詞(**す**で終わる動詞以外)に短縮形(**される**)が使われることが一般的になっている。\\
\\
**・有情物/無情物**\\
有情物=人、動物\\
無情物=もの、こと\\
\\
・**動詞のタイプ**:自動詞/他動詞[[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]]
===== 機能 =====
==== 機能1★: 使役の受け身(強制されて行う行為) ====
**〈他動詞〉N1は(/が)N2にN3をV(さ)せられる**\\
**〈自動詞〉N1は(/が)N2にV(さ)せられる**
=== 機能1用例: ===
例1.子どもは母親に部屋を片付けさせられる。\\
例2.子どもは母親にピーマンを食べさせられた。\\
例3.どもたちは先生に走らせられた/走らされた。\\
例4.子どもは父親に早く寝かせられた/寝かされた。
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型: ===
・V(ら)れる\\
・V(さ)せる
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
**V(ら)れる(受け身):N2がする、N1が迷惑/恩恵を受ける**\\
例)私(N1)は母(N2)にメールを読まれた。→母がメールを読んだ。私は母がメールを読んだことで迷惑を受けた。\\
例)よう子ちゃん(N1)は、小さいころ、みんな(N2)にかわいがられていた。→みんながよう子ちゃんをかわいがる。よう子ちゃんはみんながかわいがることの恩恵を受けた。\\
**V(さ)せる(使役):N1が働きかける、N2がする**\\
例)お母さん(N1)が子ども(N2)に本を読ませる。→お母さんが働きかける。子どもが読む。\\
**V(さ)せられ る/Vさ(せら)れる(使役の受け身):N1がする、N2が働きかける**\\
例)私(N1)は母(N2)に本を読ませられる/読まされる。→私は読む。母が働きかける。
===== コラム =====
➣N1、N2=有情物\\
\\
➣「**~さんが私にV(さ)せる**」は適切ではない。代わりに、「**私は~さんにVさせられる**」という形を使う。\\
\\
➣「**V(さ)せられる**/**Vさ(せら)れる**」と「**Vさせてもらう/いただく**」\\
「V(さ)せられる」→いやなときに使う\\
「Vさせてもらう/いただく」→恩恵を受けたときに使う\\
例)座らせられる→座りたくないが、他人に強制されて座る\\
例)座らせてもらう→他人の恩恵を受けて座る