====== 55[Vてくる] ====== ===== 基本情報 ===== 旧JLPT該当級:3\\ 品詞: 複合動詞[[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]][[用語の説明|【用語の説明】]]\\ 前接: V(動詞)**て**形[[⑥動詞活用|⑥[動詞活用] ]]\\ 意味:1移動の様子【空間】\\    2変化【時間】 ===== 使い分けが必要な文法・文型 ===== ・1、2Vていく[[50vていく|50[Vていく]]]\\ ・1Vにいく/くる/かえる[[81vにいく_くる_かえる|81[Vにいく/くる/かえる]]] ===== 文型を使う上で理解が必要な情報 ===== **・変化動詞:**意味に「変化」の意味を持っている動詞\\  「増える」、「減る」、「上がる」、「下がる」 など\\ \\ **・視点/共感**\\  話し手の立場がおかれている場所\\ ===== 機能 ===== ==== 機能1★:移動の様子【空間】 ==== V の動作をしてから来る(Vの動作は話し手へ向かってくる)→例1、例3\\ Vの動きをしてから戻る→例2 === 機能1用例: === 例1.仕事の後でパンを買ってくる。\\ 例2.ちょっと、コーヒーを飲んでくる。\\ 例3.駅から走ってきた。 === 機能1と使い分けが必要な文法・文型: === ・Vていく\\ ・Vにいく/くる/かえる === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: === 例4.駅の近くでパンを買っていく。\\ 例5.コーヒーを飲んでいってください。\\ 例6.駅まで走っていった。\\ 例7.パンを買いにいく。\\ 例8.日本へ日本語を勉強しに来た。\\ 例9.来月、家族に会いに帰る。 === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === **V てくる:** V の動作をしてから来る(Vの動作は話し手へ向かってくる)\\       Vの動きをしてから戻る\\ **V ていく:** V の動作をしてから行く(Vの動作は話し手から離れていく)\\ **Vにいく/くる/かえる:**V=目的にいく/くる/かえる ==== 機能2★★:変化【時間】 ==== === 機能2用例: === 例10.高校生のころから、同じアルバイトを続けてきた。\\ 例11.この町は若者が減ってきた。\\ 例12.日本の人口は減ってきている。 === 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === ・Vていく === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === 例13.大学生になっても、アルバイトを続けていく。\\ 例14.この町は若者が減っていった。 === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い: === **V てくる(きた):** V の動作は過去から現在へ変化する\\ ※Vてきている:現在における変化の結果\\ **V ていく:** V の動作はある時点から未来に向かって変化する ===== コラム ===== ➣通常、「~ていく/~てくる」の形で使う動詞がある:\\ もっていく、もってくる\\ つれていく、つれてくる\\ \\ ➣話し手の方向への移動のとき、「送る」、「書く」、「かける」がかならず「くる」といっしょに使う。\\ \\ ➣「変化動詞」といっしょに、変化を表す副詞(だんだん、少しずつ など)を使うこともある。\\ 例)人口が**だんだん**減ってきた。 ===== 確認問題 ===== 1 【朝、家で】今日は子どもの誕生日なので,帰りにケーキを買って{a.いく b.くる}。\\ 2 来週のピクニックに何をもって{a.いく b.くる}。\\ 3 子どもは電話を{a.した b.してきた}。 ===== 確認問題の説明 ===== 1 cf. 機能1\\ 2 cf. 機能1\\ 3 cf. コラム