====== 78[なら] ======
===== 基本情報 =====
1.旧JLPT該当級:3\\
2.品詞: 接続助詞(接続詞)[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
3.前接:V(動詞)/A(形容詞)【普通形】[[文体|⑩[文体]]]、N(名詞)\\
※Nなら=Nだったら\\
※Nなら(ば)\\
4.意味: 1仮定、条件\\
2主題
===== 使い分けが必要な文法・文型 =====
・1たら[[41たら|41[たら]]]\\
・1ば[[89ば|89[ば]]]\\
・2助詞「は」[[88は|88[は]]]
===== 文型を使う上で理解が必要な情報 =====
・**前件/後件**[[⑬文のタイプ|⑬[文のタイプ]]]\\
前件=2節からなる複文の前の節\\
後件=2節からなる複文の後の節
===== 機能=====
==== 機能1:仮定、条件====
====用法1★【仮定条件】:実現していないできごとを仮定して、あとの行為を言う。 ====
=== 機能1用法1用例: ===
例1.(もし)田中さんもパーティーに行くなら、私も行く。\\
例2.(もし)旅行に行くなら、カメラを持っていくといいです。
=== 機能1用法1と使い分けが必要な文法・文型: ===
・たら\\
・ば
=== 機能1用法1と使い分けが必要な文法・文型の用例 ===
例3.(もし)あした、雨が降らなかったら、ピクニックに行こう。\\
例4.(もし)暑かったら、エアコンをつけてください。\\
例5.(もし)あした、雨が降れば、ピクニックは中止だ。\\
例6.(もし)暑ければ、エアコンをください。\\
例7.(もし)あした、ひまなら(ば)、映画を見に行きませんか。\\
例8.(もし)いい人なら(ば)/(いい人だったら)、結婚してもいい。\\
**※「たら」「ば」「なら」の使い分けについて、ページの下の「機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い」を参照**
==== 用法2★★【反事実】:実際に起こった(起こらなかった)ことを仮定して、その場合、「こうなっただろう」ということを仮定する。仮定することは現実と異なる。 ====
※後件の「V」は、**た**形\\
※後件に「だろう」、「はず」、「のに」をよく使う。
=== 機能1用法2用例: ===
例9.【仮定】あの飛行機に乗っていたなら、死んでいた(だろう)。→【現実】あの飛行機に乗らなかったので、死ななかった。
=== 機能1用法2と使い分けが必要な文法・文型: ===
・たら\\
・ば
=== 機能1用法2と使い分けが必要な文法・文型の用例 ====
例10.あの飛行機に乗っていたら、死んでいた(だろう)。\\
例11.あの飛行機に乗っていれば、死んでいた(だろう)。\\
**※「たら」「ば」「なら」の使い分けについて、ページの下の「機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い」を参照**
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
**「たら」・「ば」と「なら」**\\
**・「たら」:仮定条件;確定条件;発見;反事実;※一般的条件(必然的な関係);※習慣・反復**\\
①前件と後件に時間的前後関係がある:前件→後件\\
例)授業が終わったら、映画を見に行く。\\
②1回のできごと\\
③後件の形式に意志表現が使える\\
例)授業が終わったら、映画を見に行きたい。\\
④話しことばでも書きことばでも使われるが、「改まった文体」では使われない\\
※話しことばでは、「一般条件」にも「習慣・反復」にも使える\\
例)30歳を超えたら、おばさんになっている。\\
**・「ば」:仮定条件;一般的条件(必然的な関係);習慣・反復;反事実**\\
①前件と後件に時間的前後関係がある:前件→後件(例6)\\
②1回のできごとにも反復性のある出来事にも使える\\
例)あした、雨が降れば、さんぽに行かない。→1回のできごと\\
例)春になれば、桜が咲く。→反復性のあるできごと\\
③後件に意志表現が使われない\\
※ただし、前件が状態の場合は、使える。\\
例)お金があれば、旅行に行きたい。\\
例)あした、ひまなら(ば)、映画を見に行きたい。\\
例)いい人なら(ば)、結婚してください。\\
④書きことば(「改まった文体」)でよく使われる\\
**・「なら」:主題(「は」と同じ);仮定条件;反事実**\\
①前件と後件に時間的前後関係はない(例1)\\
②後件に意志表現を使うことができる\\
例)田中さんが行くなら、私も行きたい。\\
③話しことばでも書きことばでも使われる\\
\\
**まとめ**
| |たら|ば|なら|
|仮定条件|〇|〇|〇|
|確定条件(あとで)|〇| | |
|一般的条件(必然的な関係)|△|〇| |
|発見|〇| | |
|反事実|〇|〇|〇|
|1回のできごと|〇| | |
|習慣・反復|△|〇| |
|話ことばで使われる|◎|〇|〇|
|書きことばで使われる|〇|◎|〇|
|前件と後件に時間的前後関係がある|〇|〇| |
|後件の形に意志表現が使える|〇|△|〇|
\\
**〈形式の置き換えが可能な場合〉**\\
**【3つの形式】**\\
**・「たら」、「ば」、「なら」:仮定条件**\\
例)雨が降ったら行かない。\\
例)雨が降れば行かない。\\
例)雨なら行かない。\\
**・「たら」、「ば」、「なら」:反事実**\\
例)あのとき、私も行っていたら、田中さんに会えた(のに)。\\
例)あのとき、私も行っていれば、田中さんに会えた(のに)。\\
例)あのとき、私も行っていたなら、田中さんに会えた(のに)。\\
\\
**【2つの形式】**\\
**・「と」、「ば」:反復**\\
例)ここは、冬になると、いつも大雪が降る。\\
例)ここは、冬になれば、いつも大雪が降る。\\
**・「たら」、「と」:発見・おどろき**\\
例)部屋に入ったら、ネコがいた。\\
例)部屋に入ると、ネコがいた。\\
**・「と」、「ば」:一般的条件(必然的な関係)**\\
例)春になるとさくらが咲く。\\
例)春になればさくらが咲く。\\
\\
**【1つの形式】しか使えない**\\
**・「たら」:確定条件(あとで)**\\
例)クラスが終わったら、映画を見に行く。\\
**・「たら」:一般的条件(必然的な関係)**\\
後件が「**悪い結果**」の場合、「**ば**」が使えない。\\
例)これを飲んだら、もっとお腹が痛くなりますよ。〇\\
例)これを飲めば、もっとお腹が痛くなりますよ。×\\
※後件が「**いい結果**」の場合、「**たら**」も「**ば**」も使える。\\
例)この薬を飲んだら、お腹が治りますよ。〇\\
例)この薬を飲めば、お腹が治りますよ。〇\\
**・「なら」:主題**\\
例)すしなら、「タマずし」がおいしい。\\
**・「なら」:前件と後件の時間的前後関係が逆になっている場合**\\
例)引っ越しするなら、そろそろ、部屋を探したほうがいい。**前件**(引っ越しする)←**後件**(部屋を探す)\\
cf.「**たら**」と「**なら**」\\
例)飲んだら、乗るな。**前件**(飲む)→**後件**(乗る)\\
例)乗るなら、飲むな。**前件**(乗る)←**後件**(飲む)\\
==== 機能2【主題】★:話の中ですでに出た話題をとりあげて、それについて述べる。 ====
=== 機能2用例: ===
例12.A:新しい携帯電話を買いたい。\\
B:携帯電話を買うなら、「タナカ屋」がいい。/携帯電話なら、「タナカ屋」がいい。\\
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型: ===
【Nのみ】\\
・は
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例 ===
例13.A:新しい携帯電話を買いたい。\\
B:携帯電話は、「タナカ屋」がいい。\\
===== コラム =====
➣「なら」を使った表現\\
・「**Vなら~いい**」:①勧めや助言 ②願望\\
例)旅行に行くなら、京都がいい。←①\\
例)頭がいたいならもう帰ったらいいです。←①\\
例)あした、天気ならいいな。←②\\
\\
➣「の(/ん)なら」\\
意味を強調するために、「のなら」(くだけた会話では、「んなら」)を使う場合もある。\\
例)A:来週、京都へ旅行に行く。 B:京都に行くんなら、カメラをもっていくといい。