====== 80[に] ======
===== 基本情報 =====
1.旧JLPT該当級:4\\
2.品詞: 助詞[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
3.前接: N(名詞)[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
4.意味:1場所(存在)\\
2時間\\
3方向\\
4目的\\
5動作の対象\\
6起点\\
7動作の主体
===== 使い分けが必要な文法・文型 =====
・1助詞「で」[[47で|47[で] ]]\\
・3助詞「へ」[[94へ|94[へ] ]]\\
・5助詞「と」[[64と_助詞_①|64[と]① ]]\\
・6助詞「から」[[15から_助詞_①|15[から]① ]]\\
・7助詞「が」[[11が_助詞_①|11[が]① ]]/助詞「は」[[88は|88[は] ]]
===== 文型を使う上で理解が必要な情報 =====
・**動詞のタイプ**[[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]]\\
1)動きがある動詞=動作動詞\\
2)動きがない動詞=状態動詞\\
===== 機能 =====
==== 機能1★:場所(存在) ====
=== 機能1用例: ===
例1.部屋にいすが4つあります。\\
例2.日本に住んでいます。
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型: ===
・助詞「で」\\
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
例3.うちでごはんを食べます。\\
例4.京都でまつりがあります。
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
**で**:動きの場所→動きがある動詞を使う\\
**に**:存在の場所→動きがない動詞を使う\\
==== 機能2★:時間 ====
=== 機能2用例: ===
例5.毎日、7時に起きます。\\
例6.3月4日に生まれました。\\
例7.水曜日にコンピュータの授業があります。\\
※「に」は、**絶対的時間**(例5-例7)のときに使う。\\
**相対的時間**の名詞(きょう、あした、今週、来月 など)、また「**いつ**」、「**毎日**」と一緒には使えない。\\
例)あした、テストがある。\\
例)先週、京都に行った。\\
例)いつ、国へ帰りますか。
==== 機能3★:方向 ====
=== 機能3用例: ===
例8.食堂に行きます。\\
例9.おふろに入ります。\\
=== 機能3と使い分けが必要な文法・文型: ===
・助詞「へ」\\
=== 機能3と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
例10. 食堂へ行きます。\\
例11.#おふろへ入ります。\\
=== 機能3と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
「**に**」と「**へ**」の大きな違いはないが、以下のように区別ができる。\\
食堂へ行きます。→食堂まで行きますが、中には入りません。\\
食堂に行きます。→食堂まで行って中に入ります。\\
※例11.「#おふろへ入ります。」が使えないのは、その違いのためである。
==== 機能4★:目的 ====
=== 機能4用例: ===
例12.さんぽ**に**行きます。\\
例13.食堂にごはんを食べ**に**行きます。\\
==== 機能5★:動作の対象 ====
=== 機能5用例: ===
例14.あした、先生に会う。\\
例15.母にプレゼントをあげます。\\
=== 機能5と使い分けが必要な文法・文型: ===
・助詞「と」\\
=== 機能5と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
例16.あした、先生と会う。\\
=== 機能5と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
「**と**」は「相互的な動作」のときに使う。「相互的な動作」という意味がない場合の対象には、「に」は使えるが、「と」は使えない。\\
例)#母とプレゼントをあげます。\\
==== 機能6★:起点 ====
=== 機能6用例: ===
例17.友だちにプレゼントをもらいました。\\
=== 機能6と使い分けが必要な文法・文型: ===
・助詞「から」\\
=== 機能6と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
例18.友だちからプレゼントをもらいました。\\
=== 機能6と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
「**から**」と「**に**」の違いはない。\\
==== 機能7★★:動作の主体 ====
=== 機能7用例: ===
例19.わたし**に**(は)夢がある。\\
例20.わたし**に**(は)そんなことはできない。\\
例21.弟は母**に**叱られた。\\
=== 機能7と使い分けが必要な文法・文型: ===
・助詞「が」/助詞「は」\\
=== 機能7と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
例22.わたし**は**夢がある。\\
例23.わたし**は**そんなことはできない。\\
例24.母**が**弟を叱った。\\
=== 機能7と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
※主体に「**に**」が使えるのは次の場合である:\\
・所有の所有者=人→例19(**わたしの**夢)\\
・述語[[用語の説明|【用語の説明】]]に「可能」、「思考」(「わかる」など)、「感覚」(「感じる」など)の動詞が使われる文→例20(**できない**)\\
・「受け身」文、「使役の受け身」文、「Vてもらう」文の主体→例21(**母**)
===== コラム =====
動詞「ある」が2種類ある。\\
例)へや**に**いすが4つ**ある**。 「ある」→動きがない状態動詞\\
例)京都**で**まつりが**ある**。 「ある」→動きがある動作動詞\\
===== 確認問題 =====
1 どこ{a.に b.で}電車に乗りますか。\\
2 「みどり」ホール{a.に b.で}コンサートがあります。\\
3 大学{a.に b.へ}入学します。\\
4 だれ{a.に b.へ}ペンを借りましたか。\\
5 友だち{a.に b.と}電話をかける。
===== 確認問題の説明 =====
1 cf.機能1\\
2 cf.コラム\\
3 cf.機能3\\
4 cf.機能6\\
5 cf.機能5\\