====== 87[のに] ======
===== 基本情報 =====
1.旧JLPT該当級:3\\
2.品詞: 接続助詞(接続詞)[[用語の説明|【用語の説明】]][[①助詞|①[助詞]]]\\
3.前接: V(動詞)/A(形容詞)/N(名詞)普通形(※Aな、Nな)[[文体|⑩[文体]]]\\
4.意味: 1逆接\\
2目的
===== 使い分けが必要な文法・文型 =====
・1が(けど、けれど、けれども)(接続)[[12が_接続_②|12[が]② ]]\\
・1ても/でも[[61ても_でも|61[ても/でも]]]\\
・2ために[[40ため_に|40[ため(に)] ]]
===== 文型を使う上で理解が必要な情報 =====
・**前件/後件**[[⑬文のタイプ|⑬[文のタイプ]]]\\
前件=2節からなる複文の前の節\\
後件=2節からなる複文の後の節
===== 機能 =====
==== 機能1★:逆接 【前の内容(前件)から予測されることと違うことになる(後件)】(後件が「不満」や「おどろき」を表すことがある)====
V/A/N普通形(※Aな、Nな)\\
=== 機能1用例: ===
例1.勉強した**のに**、合格できなかった。\\
例2.きょうは、日よう日な**のに**、仕事に行かなければならない。\\
例3.暑い**のに**、田中さんはセーターを着ている。
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型: ===
・が(けど、けれど、けれども)\\
・ても/でも
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
例4.すしはおいしいです**が(けど)**、高いです。\\
例5.勉強はした**が(けど)**、よく分からなかった。\\
例6.雨が降っている**が(けど)**、あまり寒くない。\\
例7.ストーブをつけ**ても**、さむい。\\
例8.練習は、むずかしく**ても**、続ける。\\
例9.あした、雨じゃなく**ても**、山へ行かない。
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
**のに**:・事実的な逆接\\
・逆接の意味が強い\\
・前件から期待される結果ではない意味(後件)になる。そこから、後件が「不満」や「おどろき」を表すことがある\\
・後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」を表す文が使えない\\
**が**:・書くときにも話すときにも使う\\
・逆接の意味が弱い\\
**けど**:話すときに使う\\
**ても/でも**:仮定的な逆接\\
\\
「**のに**」と「**が(けど)**」\\
☞**#**:非文(正しくない文)を指す[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
例)#あした、日よう日なのに、学校に行きますか。→質問の場合は×\\
例) あした、日よう日なのに、学校に行きますか。→「おどろき」の場合は〇\\
例) あした、日よう日だが(けど)、学校に行きますか。〇\\
例)#もう12時なのに、もう少しインターネットを見たい。×\\
例) もう12時だが(けど)、もう少しインターネットを見たい。〇\\
例)#くもっているのに、雨がふらないかもしれない。×\\
例) くもっているが(けど)、雨がふらないかもしれない。〇\\
\\
「**のに**」と「**ても/でも**」\\
例)時間があるのに、行きません。→時間があります。しかし、行きません。\\
例)時間があっても、行きません。→たとえば、時間があります。それでも、行きません。
==== 機能2★:目的 ====
Vる形(辞書形)[[⑥動詞活用|⑥[動詞活用] ]]\\
=== 機能2用例: ===
例10.このナイフはくだものを切る**のに**使う。\\
例11.このナイフはくだものを切る**のに**便利だ。
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型: ===
・ために
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
例12.旅行をする**ために**アルバイトをしている。\\
例13.家族の**ために**がんばる。
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
**のに**:・後件には、「使う」、「役立つ」、「便利だ」、「必要だ」を一般的に使う。\\
・「V」(動詞)のみと使う。\\
**※Nに**:動作を表す「N」(名詞)なら使える。\\
例)この袋は保存に便利だ。\\
\\
**ために**:「V」(動詞)(例12)とも「N」(名詞)(例13)とも使える。