====== 88[は] ======
===== 基本情報 =====
1.旧JLPT該当級:4\\
2.品詞: 助詞[[用語の説明|【用語の説明】]][[①助詞|①[助詞]]]\\
3.前接: N(名詞)[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
4.意味: 1主題・主語(主格)\\
2対比\\
3総称\\
===== 使い分けが必要な文法・文型 =====
・1助詞「が」[[11が_助詞_①|11[が]① ]]\\
・1助詞「を」[[120を|120[を]]]\\
===== 文型を使う上で理解が必要な情報 =====
・**新しい情報 /古い情報**\\
主語=古い情報/述語=新しい情報\\
主語=新しい情報/述語=古い情報\\
===== 機能 =====
==== 機能1★: 主題・主語 ====
主題・主語=古い情報**[は]**/述語=新しい情報\\
\\
※主語はいつも主題である(例1、例2)。しかし、主題は主語でなくてもよい (例3、例4、例5)。\\
==== 機能1用例: ====
例1.田中さん**は**先生だ。 田中さん=主語・主題\\
例2.子ども**は**にわで遊んでいる。 子ども=主語・主題\\
例3.空港**は**、どうやって行きますか。 空港=主題\\
例4.きょう**は**、あまりいそがしくない。 きょう=主題\\
例5.パン**は**よく食べます。 パン=主題\\
==== 機能1と使い分けが必要な文法・文型: ====
・助詞「が」\\
・助詞「を」(主題が目的語である場合)\\
==== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: ====
例6.田中さん**が**先生だ。\\
例7.子ども**が**にわで遊んでいる。\\
例8.朝、よくパン**を**食べます。\\
==== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: ====
**助詞[は]:主語・主題=古い情報/述語=新しい情報(述語にQW) **\\
\\
__**田中さん**__は__**先生**__だ。 ← 田中さんは**何**?\\
主語 **述語**\\
**古い情報** **新しい情報**\\
\\
__**子ども**__は__**にわで遊んでいる**__。← 子どもは**何****をしている**?/子どもは**どこ**で遊んでいる?\\
主語 **述語**\\
**古い情報** **新しい情報**\\
**助詞[が]:主語=新しい情報(主語にQW)/述語=古い情報**\\
__**田中さん**__**が**__先生__だ。 ← **だれ**が先生?\\
**主語** 述語\\
**新しい情報** 古い情報\\
__**子ども**__**が**__にわで遊んでいる__。 ← **だれ**がにわで遊んでいる?\\
**主語** 述語\\
**新しい情報** 古い情報\\
**助詞[を]**:**N=動きの対象(目的語)**\\
朝、よく__**パン**__を食べます。\\
動作の対象(目的語)\\
==== 機能2★:対比 【N1は~、N2は~】 ====
==== 機能2用例: ====
例9.__リンさん__**は**中国人ですが、__ヤンさん__**は**韓国人です。\\
例10.__コーヒー__**は**好きですが、__紅茶__**は**あまり好きじゃないです。\\
例11.__フランス__**には**行ったが、__スペイン__**には**行かなかった。\\
==== 機能3★★:総称【Nは~(N=総称、一般的な名詞【どのNも】】 ====
==== 機能3用例: ====
例12.__地球__**は**丸いです。\\
総称\\
例13.__ペンギン__**は**とりです。\\
総称=どのペンギンも\\
===== コラム =====
➣「**助詞+は**」\\
「には」 〇 例)きょう、大学には行きません。\\
「では」 〇 例)この川では泳げません。\\
「とは」 〇 例)もう田中さんとは会いません。\\
「からは」 〇 例)田中さんからはプレゼントをもらいませんでした。\\
「までは」 〇 例)仕事は、5時までは終わりません。\\
「がは」 × \\
「をは」 × \\
「もは」 × \\
\\
➣「(N)**は**__(**場所**)__**__に__**ある/いる」と「(場所)**に**__(**N**)__**__が__**ある/いる」の違い\\
**新しい情報 ** ** 新しい情報**\\
パソコン**は****つくえの上****に**ある。 ← パソコン**は****どこに**ある?\\
犬**は****部屋****に**いる。 ← 犬**は****どこに**いる?\\
つくの上**に****パソコン****が**ある。 ← つくえの上**に****何が**ある?\\
部屋**に****犬****が**いる。 ← 部屋**に****何が**いる?\\
\\
➣「**N1はN2が~**」文:N2はN1の部分や特徴\\
東京(N1)は物価(N2)が高いです。 ×東京の物価が高いです。\\
北海道(N1)は冬(N2)が寒いです。 ×北海道の冬が寒いです。\\
田中さん(N1)は髪(N2)が長いです。 ×田中さんの髪が長いです。\\
日本語(N1)は漢字(N2)が難しいです。 ×日本語の漢字が難しいです。\\
\\
➣「**主語(主体)に**」cf.[[80に|80[に] ]](機能7:動作の主体)\\
※主体に「**に**」を使う場合:\\
・所有の所有者=人\\
例)わたし**に**(は)夢がある。→**わたしの**夢\\
・述語[[用語の説明|【用語の説明】]]に「可能」、「思考」(「わかる」など)、「感覚」(「感じる」など)の動詞が使われる文\\
例)田中さん**に**(は)そんなことは**できない**。\\
・「受け身」文、「使役の受け身」文、「Vてもらう」文の主体\\
例)弟は母**に**叱られた。⇔母**が/は**弟を叱った。\\
\\
➣主節と従属節の主語が異なる場合、従属節の主語に「が」を使う。\\
例)__これ__は__母__**が**くれたプレゼントです。 \\
これ=主節の主語\\
母=従属節の主語\\
\\
➣主題に「**なら**」[[78なら|78[なら]]]を使う場合もある。\\
「**なら**」と「**は**」の違い:
「なら」は動詞(V)にも、名詞(N)にもつくが、「は」は名詞(N)にしかつかない。\\
例)A:新しい携帯電話を買いたい。 B:携帯電話を**買うなら**、「タナカ屋」がいい。/**携帯電話なら**、「タナカ屋」がいい。\\
例)A:新しい携帯電話を買いたい。 B:**携帯電話は**、「タナカ屋」がいい。\\
===== 確認問題 =====
1 どの人{a.は b.が}田中さんですか。\\
2 お誕生日{a.は b.が}いつですか。\\
3 あの家{a.は b.が}窓{a.は b.が}大きいです。\\
4 やさい{a.は b.が}買ったけど、くだもの{a.は b.が}買わなかった。\\
5 学生{a.は b.が}まじめに勉強しなければなりません。\\
===== 確認問題の説明 =====
1 cf.機能1\\
2 cf.機能1\\
3 cf. コラム\\
4 cf.機能2\\
5 cf.機能3\\