====== 8[Vおわる(おえる)] ====== ===== 基本情報 ===== 1.旧JLPT該当級:3 \\ 2.品詞: 複合動詞 [[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]][[用語の説明|【用語の説明】]]\\ 3.前接: V(動詞)連用形(ます形)[[⑥動詞活用|⑥[動詞活用] ]] \\ 4.意味: 動作の終了 ===== 使い分けが必要な文法・文型 ===== ・Vはじめる[[91Vはじめる|91[Vはじめる] ]] \\ ・Vだす [[39Vだす|39[Vだす] ]]\\ ・Vつづける(つづく)[[44Vつづける_つづく|44[Vつづける(つづく)] ]] \\ ・Vてしまう[[57vてしまう|57[Vてしまう]]] ===== 文型を使う上で理解が必要な情報 ===== ・**動詞のタイプ** [[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]]\\  1)動きがある動詞:①動きがしばらく続く動詞、②動きが短い動詞 \\  2)動きがない動詞\\ \\ ・**意志動詞/無意志動詞**[[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]] ===== 機能 ===== ==== 機能1★:動作の終了 ==== ※Vには①動きがしばらく続く動詞を使う。 === 機能1用例: === 例1.子どもはごはんを食べおわった。 \\ 例2.10kmのマラソンを走りおえた。 \\ 例3.宿題はまだ書きおわって(おえて)いない。 \\ === 機能1と使い分けが必要な文法・文型: === ・Vはじめる \\ ・Vだす \\ ・Vつづける(つづく)\\ ・Vてしまう === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: === 例4.子どもはごはんを食べはじめた。 \\ 例5.雨が降りだした。 \\ 例6.今日一日、雨が降りつづけるだろう。 \\ 例7.雨が降りつづいている。 \\ 例8.山の中を5時間歩きつづけた。\\ 例9.ケーキを食べてしまった。 === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === **Vおわる(おえる)**:**動作の終了**\\ ※「おわる」:意志動詞とも無意志動詞とも使える \\ ****※「おえる」****:意志動詞としか使えない \\ **Vてしまう:**動作の対象を完全に/全部~\\ 例)ケーキを食べてしまった。→ケーキを全部食べた\\ 例)ケーキを食べおわった。→ケーキを食べる動作の終了\\ **Vはじめる**:**動作の開始** \\ **Vだす**:**動作の開始** \\ ※無意志動詞としか使えない \\ **Vつづける(つづく)**:**動作の継続** \\ ※「つづく」は「降る」という動詞のときのみに使う ===== コラム ===== ➣「おわる/おえる」は、「行く」、「来る」、「帰る」とは使えない。 \\ \\ ➣「マラソンを走りおえた」は言えるが、「マラソンを走りおわった」は言えない。\\ その理由は次のように説明できる:\\ 「走る」は、本来、対象(「Nを」)をとらない動詞(自動詞)である[[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]]。\\ 他動詞である「おえる」をつけると、「走りおえる」は他動詞に変わり、対象(マラソン、10km など)をとることができる。\\ 自動詞である「おわる」をつけると、「走りおわる」全体が自動詞となるので、対象(マラソン、10km など)をとることができない。\\ ※しかし、対象を使わない場合は、「走りおわる」の使用は可能である。\\  例)きょう最後の選手も走りおわった。\\ \\ ➣「おえる」は、書きことばとして使われる\\ 例)書きおわる→話ことば/書きことば\\ 例)書きおえる→書きことば