『日本語参照文法』プロジェクト
【1.プロジェクト紹介】
本プロジェクトの目的は初級日本語文法の解説書(『参照文法』)の開発です。『参照文法』とは、日本語学習者が既習文法について整理や復習をすることを支援するためのオンラインツールです。本参照文法は、日本語学習の土台を築き重要性が最も高い初級の文法に焦点を置き、初級者の継続学習に寄与できることを目的としています。ターゲットは初級を終えた学習者ですが、初級の学習者も使用できるように工夫を施しています。また、日本語教師など日本語教育に関係する方々にも、文法指導上の留意点の確認のために利用していただくことが可能です。本参照文法の記述で最もこだわったのは、文型の使用に必要な、意味や用法が似ている文型の使い分けのための情報を明確にすることです。文法項目には、記述文法研究の成果を取り入れ、学習者が理解しやすいよう簡潔で平易な記述を施し、また文法形式の運用に必要な実用的な用例を記載しています。本ツールの開発で、多様な学習者および多様な学習環境に対応した自律的な学習の支援に加え、記述文法の研究に貢献することを目指します。
『参照文法』の責任者(作成者兼管理者)はヨフコバ四位エレオノラです。サイトの管理者は李在鎬です。なお,本サイトの開発は言語商会の山本和英氏の協力を得て行いました。また,『参照文法』のツールにはDokuwikiを使用しています。
【2.研究助成】
本プロジェクトは次の助成をうけました。
- 科学研究費補助金基盤研究(C)「外国語としての日本語学習者のための参照文法の開発」
- 課題番号:21K00621(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21K00621/)
- 研究代表者:ヨフコバ四位エレオノラ(https://researchmap.jp/yovshii)
- 研究分担者:久保田美子、稲葉和栄、李在鎬、堀恵子
【3.研究メンバー紹介】
- ヨフコバ四位エレオノラ(富山大学):総括、参照文法の構築・管理
- 久保田美子(早稲田大学):参照文法の構築
- 稲葉和栄(秀明大学):参照文法の構築
- 李在鎬(早稲田大学):webツールの管理
- 堀恵子:参照文法の構築
【4.業績】
・発表:
- 2022年9月 ヨフコバ四位エレオノラ・稲葉和栄・久保田美子・堀恵子「学習者のための初級日本語文法ウェブツールの開発」日本語教育方法研究会(JLEM)ポスター発表
- 2023年8月 ヨフコバ四位エレオノラ・堀恵子・稲葉和栄 「日本語学習者のための参照文法」第26回ヨーロッパ日本語教育シンポジウム/第17回EAJS国際会議、ゲント大学(ベルギー)口頭発表
・論文:
- ヨフコバ四位エレオノラ・稲葉和栄・久保田美子・堀恵子(2022年9月)「学習者のための初級日本語文法ウェブツールの開発」日本語教育方法研究会誌、pp.66-67
- ヨフコバ四位エレオノラ(2024年3月)「日本語学習者のための文法のオンラインリソースの開発」富山大学教養教育院紀要 第5号、1-13.
- ヨフコバ四位エレオノラ・堀恵子・稲葉和栄(2024発行予定)「日本語学習者のための参照文法」『ヨーロッパ日本語教育』
・開いたシンポジウム・研究会::「日本語学習者のための参照文法」(ウェブツール開発編)
基調講演:砂川有里子(筑波大学名誉教授)「学習者コーパスを使ったアスペクトの研究」
発表
- 李在鎬(早稲田大学)「学習者コーパスの分析結果を教育に生かす」
- 堀恵子(東洋大学他)「ウェブ文法学習ツールを用いた例文作成」
- ヨフコバ四位エレオノラ(富山大学)「初級日本語参照文法 デモンストレーション」ウェブツール開発編)
【5.問い合わせ先】
ヨフコバ四位エレオノラ: yovshii[アットマーク]las.u-toyama.ac.jp