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2[あとで]
基本情報
1.旧JLPT該当級:4
2.品詞: 文型
3.前接:Nの 、Vた形
4.意味: 時間の前後関係、動作の順
使い分けが必要な文法・文型
・まえに
・Vてから
・Vて
文型を使う上で理解が必要な情報
・主節のできごと=Q
従属節のできごと=P
授業が終わったあとで、映画に行った。
P Q
・#不自然な文
機能
機能1★:時間の前後関係、動作の順
用法1:N(P)のあとで~V(Q)
機能1用法1用例:
例1. 食事のあとで、薬を飲んでください。
例2. 授業のあと(で)、さんぽをした。
機能1用法1と使い分けが必要な文法・文型:
Nのまえに
機能1用法1と使い分けが必要な文法・文型の用例
例3.食事のまえに、手を洗う。
例4.授業のまえに、宿題をする。
機能1用法1と使い分けが必要な文法・文型の違い:
N(P)のあとで~V(Q) N(P)→V(Q)
N(P)のまえに~V(Q) V(Q)→N(P)
用法2:V1た(P)あとで~V2(Q)
機能1用法2用例:
例5.食事をしたあと(で)、ずっとテレビを見ている。
例6.授業が終わったあと(で)、映画を見に行く。
機能1用法2と使い分けが必要な文法・文型:
・Vるまえに
・Vてから
・Vて
機能1用法2と使い分けが必要な文法・文型の用例
例7.部屋を出るまえに、電気を消す。
例8.日本へ来るまえに、日本語を勉強した。
例9.子ども:「お母さん、今、ゲームやってもいい?」
お母さん:「だめ。宿題をやってから、(ゲームを)やりなさい。」
例10.うちに帰って、ごはんを食べる。
機能1用法2と使い分けが必要な文法・文型の違い:
V1た(P)あとで~V2(Q) V1(P)→V2(Q)(PとQの前後関係)
V1る(P)まえに~V2(Q) V2(Q)→V1(P)(PとQの前後関係)
V1て(P)から~V2(Q) V1(P)→V2(Q)(PとQの継続)
V1て(P)~V2(Q) V1(P)→V2(Q)(PとQの順)
※「V1た(P)あとで~V2(Q)」と「V1て(P)から~V2(Q)」
「V1た(P)あとで~V2(Q)」:P→Qという時間の前後関係
「V1て(P)から~V2(Q)」:PをするまでQをしない;Pを強調する;PとQが継続する
「V1た(P)あとで~V2(Q)」のほうがいい:PとQの前後関係
#1時間かけて掃除してから、子供に部屋を汚された。
1時間かけて掃除したあとで、子供に部屋を汚された。
大学を卒業したあとで、しばらくして結婚した。
「V1て(P)から~V2(Q)」のほうがいい:PとQの継続
歯をみがいてから、寝なさい。
#歯をみがいたあとで、寝なさい。
手をしょうどくしてから、教室に入ってください。
#手をしょうどくしたあとで、教室に入ってください。
大学を卒業してから、すぐに結婚した。
「V1て(P)から~V2(Q)」しか使えない:Pが起点
私がこの会社で働き始めてから、もう3年がたちました。
#私がこの会社で働き始めたあとで、もう3年がたちました。
※「V1た(P)あとで~V2(Q)」と「V1て(P)~V2(Q)」
V1(P)とV2(Q)の連続性がなくて、できごとの順(前後関係)だけを示す場合、「V1た(P)あとで~V2(Q)」、「V1て(P)~V2(Q)」のどちらも使える。
雨がふったあとで、すずしくなった。P→Q(前後関係)
雨がふって、すずしくなった。 P→Q(前後関係)
コラム
➣「あとで」に「で」をつけないで、「継続」の意味を示すことがある。
例) まつりのあと、ゴミがいっぱいだった。
(友松悦子、宮本淳、和栗雅子『どんなときどう使う日本語表現文型辞典 新装版』(2010)、p.26)
➣「まえに」の「に」をふつう省略しない。
➣「V1て(P)から」はQには状態を表す文は使えないが、「V1た(P)あとで」はQに状態を表す文が使える。
例)#パーティーが終わってから、部屋はごみでいっぱいになっていた。
パーティーが終わったあとで、部屋はごみでいっぱいになっていた。
➣「いつするのか」という時を表すとき、「V1て(P)から」は使えるが、「V1た(P)あと
で」は使えないことがある。
例) 受け付けは5時からです。5時になってから、来てください。
#受け付けは5時からです。5時になったあとで、来てください。
朝になってから、私たちは出発した。
#朝になったあとで、わたしたちは出発した。
➣「V1たあとで~V2」のV2(Q)に、命令形や意志形は使いにくいが、「V1てから~V2」のV2に、命令形や意志形は使える。
例)#金をためたあと(で)、旅行に行こうと思っています。
(松岡弘、『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』(2000)、p.203)
金をためてから、旅行に行こうと思っています。
(松岡弘、『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』(2000)、p.203)
まとめ
| V1てから~V2 | V1たあとで~V2/ Nのあとで | V1て~V2 | V1るまえに~V2/ Nのまえに |
|
| 動作の順 V1(P)→V2(Q) | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 動作の順 V2(Q)→V1(P) | 〇 | |||
| 時間の前後関係 V1(P)→V2(Q) | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 時間の前後関係 V2(Q)→V1(P) | 〇 | |||
| PとQの継続 V1(P)→V2(Q) | 〇 | 〇 | × | |
| PとQの継続 V2(Q)→V1(P) | 〇 | |||
| 起点を示す V1(P)→V2(Q) | 〇 | × | × | × |
| Qに状態を表す文 | × | 〇 | ||
| いつするか | 〇 | × | ||
| Qに命令形や意志形 | 〇 | × |
確認問題
1{a.起きるまえに b.起きたあとで}、朝ごはんを食べる。
2 日本に{a.来たあとで b.来てから}、1年になります。
3 電気を{a.つけたあとで b.つけてから}、部屋に入りなさい。
確認問題の説明
1cf.機能1用法2
2cf.機能1用法2
3cf.機能1用法2、コラム