文書の過去の版を表示しています。
120[を]
基本情報
1.旧JLPT該当級:4 
2.品詞:助詞
3.前接:N 
4.意味:1動きの対象(目的語)      
    2起点      
    3通過点
使い分けが必要な文法・文型
文型を使う上で理解が必要な情報
・有情物/無情物
 有生物主語:人、動物 
 無生物主語:もの
機能
機能1★:動きの対象(目的語)
機能1用例:
例1.朝、よくパンを食べる。 
例2.毎日、漢字を5つ覚える。
機能1と使い分けが必要な文法・文型:
・助詞「が」
・助詞「は」
機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例:
例3. 田中さんは歌が上手だ。
例4.わたしはくだものが好きだ。 
例5.わたしは水が飲みたい。 
例6.アンさんは日本語ができる。 
例7.ヤンさんは日本語がわかる。
例8.コーヒーは好きですが、紅茶はあまり好きじゃないです。
機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い:
※一般的に、動きの対象に助詞「を」を使う。
対象に助詞「が」を使うのは次の場合: 
①能力を表す形容詞(上手、下手、得意、苦手 など) ⇒ 例3 
②感情を表す形容詞(好き、きらい、ほしい など) ⇒ 例4
③Vたい ⇒ 例5
④可能動詞(できる、Vれる/られる) ⇒ 例6 
⑤感覚動詞(見える、聞こえる、わかる) ⇒ 例7
※「対比」のとき、動きの対象に助詞「は」を使う。⇒例8
機能2★:起点
機能2用例:
例9.電車を降りる。 
例10.部屋を出る。
機能2と使い分けが必要な文法・文型:
・助詞「から」
機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例:
例11.電車から降りる。
例12.部屋から出る。
機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い:
 「を」も「から」も使える場合が多いが、どちらかしか使えない場合もある。
・「を」だけ:対象(N)が物理的にはなれるものではない 
 例13.大学を出る(=卒業する)。
・「から」だけ:無生物主語
 例14.煙が窓から出ています。
(松岡弘、『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』、p.24)
機能3★:通過点
機能3用例:
例15. 公園をさんぽする。 
例16. 道を歩く。
例17. 空を飛ぶ。
機能3と使い分けが必要な文法・文型:
助詞「で」
機能3と使い分けが必要な文法・文型の用例:
例18.  公園でさんぽする。
例19. #道を歩く。
例20. #空を飛ぶ。
機能3と使い分けが必要な文法・文型の違い:
を:空間全体
で:空間の中の場所
確認問題
1 新しいけいたい電話{a.が b.を}ほしい。 
2 本が本だな{a.から b.を}少し出ている。 
3 山{a.を b.で}登る。
確認問題の説明
1 cf.機能1 
2 cf.機能2 
3 cf.機能3
