cf.⑦[授受動詞]
旧JLPT該当級:3
品詞: 複合動詞⑧[動詞のタイプ]【用語の説明】
前接: V(動詞)て形⑥[動詞活用]
意味: 授受、恩恵 cf.108[もらう](いただく)
・Vてあげる(Vてさしあげる、Vてやる)48[Vてあげる](Vてさしあげる、Vてやる)
・Vてくれる(Vてくださる)56[Vてくれる](Vてくださる)
・V(ら)れる【受け身】118[V(ら)れる]
・与え手と受け手
与え手=あげる人
受け手=もらう人
・主語と非主語
主語=Nが
非主語=Nに
・人称
1人称(1p.)=わたし
2人称(2p.)=あなた
3人称(3p.)=~さん
・目上と目下
目上=話者から見て社会的地位が高い人
例)先生、社長、お客さんなど
目下=話者から見て社会的地位が低い人、もしくは同等の地位の人。動植物など
例)動物、子ども、家族、クラスメートなど
同等=話者と同じ社会的地位の人
・視点/共感
視点=話し手の立場がおかれている場所
例)友だちが(私の)子どもに本をくれた。
話し手の立場・視点
・本動詞(単純動詞)と補助動詞(複合動詞)⑧[動詞のタイプ]]
本動詞=動詞が一つ
例)本をもらう
補助動詞=他の動詞のはたらきを助ける動詞
例)料理を手伝ってもらう
①受け手=わたし(1p.)←与え手=あなた(2p.)
②受け手=わたし(1p.)←与え手=~さん(3p.)
③受け手=あなた(2p.)←与え手=~さん(3p.)
④受け手=~さん(3p.)←与え手=~さん(3p.)
例1.20年前に、あなたに買ってもらったゆびわ、今でも大切にしている。→①
例2.このゆびわは去年の誕生日に主人に買ってもらった。→②
例3.漢字はだれに教えてもらいましたか。→③
例4.アンナさんは山田さんに漢字の勉強を手伝ってもらいました。→④
・Vてあげる(Vてさしあげる、Vてやる)
・Vてくれる(Vてくださる)
・V(ら)れる【受け身】
Vてあげる(Vてさしあげる、Vてやる):
[与え手=主語]が[受け手=非主語]に(/のために)~を~てあげる(さしあげる・やる)
⑤与え手=わたし(1p.)→受け手=あなた(2p.)
⑥与え手=わたし(1p.)→受け手=~さん(3p.)
⑦与え手=あなた(2p.)→受け手=~さん(3p.)
⑧与え手=~さん(3p.)→受け手=~さん(3p.)
Vてくれる(Vてくださる):
[与え手=主語]が[わたし/わたしと同じグループの人=非主語]に(/のために)~を~てくれる(くださる)
⑨与え手=あなた(2p.)→受け手=わたし(1p.)/わたしと同じ社会的グループの人(3p.)
⑩与え手=~さん(3p.)→受け手=わたし(1p.)/わたしと同じ社会的グループの人(3p.)
V(ら)れる【受け身】:
[受け手=主語]が[与え手=非主語]に(~を)~(ら)れる
⑪Vてもらう→いつも、相手の行為から恩恵を受ける
⑫V(ら)れる→多くの場合、相手の行為から被害、迷惑を受ける
例5.(わたしは)(あなたに)料理を手伝ってあげるよ。→⑤
例6.(わたしは)田中さんに英語を教えてあげた。→⑥
例7.(あなたは)山田さんに誕生日に何を買ってあげますか。→⑦
例8. 山本さんは奥さんに誕生日にネックレスを買ってあげた。→⑧
例9.ペン、貸してくれる?→⑨
例10.誕生日に母がネックレスを買ってくれた。→⑩
例11.ジョンさんが(私の)娘に英語を教えてくれた。→⑩
例12.夫が私のために旅行を計画してくれた。→⑩
例13.田中さんにレポートを見てもらった。→⑪【恩恵】
例14.田中さんにレポートを見られた→⑫【被害、迷惑】
しかし、「Vてもらう」も「V(ら)れる」も、【恩恵】を表すこともある。
例15.よう子ちゃんは、小さいころ、みんなにかわいがってもらった。
例16.よう子ちゃんは、小さいころ、みんなにかわいがられた。
➣Vていただく: [受け手=主語=目下の人]、[与え手=非主語=目上の人]
例)先生にわからない漢字を教えていただきました。
➣省略
「あなた」ということばは使わない。
「わたし」ということばはよく省略される。
➣「Vてもらいたい」と「Vてほしい」
Vてほしい:行為を望んでいる相手がいてもいなくてもいい
例)親に新しいけいたい電話を買ってほしい。
例)もう暖かくなってほしい。
Vてもらいたい:行為を望んでいる相手がいる
例) 親に新しいけいたい電話を買ってもらいたい。
例)#暖かくなってもらいたい。
1 先生にレポートをほめて{a.さしあげた b.いただいた}。
2 母{a.に b.が}おべんとうを作ってもらった。
3 漢字の読みかたがわからなかったので、友だち{a.が b.に}教えてもらった。
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