目次
20[くれる](くださる)
cf.⑦[授受動詞]
基本情報
旧JLPT該当級:3
品詞: 動詞【用語の説明】
前接: ー
意味: 授受(もの・こと)cf.56[Vてくれる](Vてくださる)
使い分けが必要な文法・文型
・あげる(さしあげる・やる)1[あげる](さしあげる、やる)
・もらう(いただく)108[もらう](いただく)
文型を使う上で理解が必要な情報
・与え手と受け手
与え手=あげる人
受け手=もらう人
・主語と非主語
主語=Nが
非主語=Nに/Nから
・人称
1人称(1p.)=わたし
2人称(2p.)=あなた
3人称(3p.)=~さん
・目上と目下
目上=話者から見て社会的地位が高い人
例)先生、社長、お客さんなど
目下=話者から見て社会的地位が低い人、もしくは同等の地位の人。動植物など
例)動物、子ども、家族、クラスメートなど
同等=話者と同じ社会的地位の人
・視点/共感
視点=話し手の立場がおかれている場所
例)友だちが(私の)子どもに本をくれた。
話し手の立場・視点
・本動詞(単純動詞)と補助動詞(複合動詞)[動詞のタイプ]
本動詞=動詞が一つ
例)本をくれる
補助動詞=他の動詞のはたらきを助ける動詞
例)料理を手伝ってくれる
機能
機能1★:[与え手=主語]が[わたし/わたしと同じグループの人=非主語]にくれる(くださる)
①与え手=あなた(2p.)→受け手=わたし(1p.)/わたしと同じグループの人(3p.)
②与えて=~さん(3p.)→受け手=わたし(1p.)/わたしと同じグループの人(3p.)
機能1用例:
例1.そのチョコレートを、1こ、くれる?→①
例2.誕生日に田中さんがかばんをくれた。→②
例3.田中さんが娘にプレゼントをくれた。→②
機能1と使い分けが必要な文法・文型:
・あげる(さしあげる・やる)
・もらう(いただく)
機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い:
あげる(さしあげる・やる):
[与え手=主語]が[受け手=非主語]にあげる(さしあげる・やる)
③与え手=わたし(1p.)→受け手=あなた(2p.)
④与えて=わたし(1p.)→受け手=~さん(3p.)
⑤与えて=あなた(2p.)→受け手=~さん(3p.)
⑥与えて=~さん(3p.)→受け手=~さん(3p.)
もらう(いただく):
[受け手=主語]が[与え手=非主語]に(/から)もらう(いただく)
⑦受け手=わたし(1p.)←与え手=あなた(2p.)
⑧受けて=わたし(1p.)←与え手=~さん(3p.)
⑨受け手=あなた(2p.)←与え手=~さん(3p.)
⑩受け手=~さん(3p.)←与え手=~さん(3p.)
機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例:
例4.(わたしは)(あなたに)誕生日プレゼントをあげたいんですが、何がいいですか。→③
例5.(わたしは)田中さんに誕生日に花をあげます。→④
例6.(あなたは)田中さんに誕生日に何をあげますか。→⑤
例7.山本さんは山田さんに誕生日に本をあげました。→⑥
例8.このゆびわ、20年前に、あなたに(/から)もらったんですけど、覚えてますか。→⑦
例9.去年の誕生日に田中さんに(/から)花をもらいました。→⑧
例10.誕生日にプレゼントをもらいましたか。→⑨
例11.田中さんは山田さんに(/から)花の絵をもらいました。→⑩
コラム
➣くださる:[与え手=主語=目上の人]、[わたし/わたしと同じグループの人=非主語=目下の人]
例)先生が(わたしに)本をくださいました。
例)先生が(わたしの)こどもにプレゼントをくださいました。
➣省略
「あなた」ということばは使わない。
「わたし」ということばはよく省略される。
確認問題
1 夫は(わたしに)プレゼントを{a.あげた b.くれた}。
2 先生に国のおみやげを{a.さしあげた b.くださった}。
3 先生が本を{a.くれた b.くださった}。
確認問題の説明
1 cf.機能1
2 cf.機能1
3 cf.コラム