90[ばかり]
基本情報
使い分けが必要な文法・文型
・だけ38[だけ]
・しか~ない31[しか(~ない)]
機能
機能1★: 限定
機能1用例:
例1.子どもは甘いものばかり食べている。
例2.パーティーにいた人は知らない人ばかりだった。
機能1と使い分けが必要な文法・文型:
・だけ
・しか~ない
機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例:
例3.30分だけ勉強した。
例4.パーティーには田中さんだけ来なかった。
例5.デザートだけ食べた。
例6.30分しか勉強しなかった。
例7.パーティーには田中さんしか来なかった。
機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い:
ばかり:Nが多い
例)甘いものばかり食べている。→食べているもので、甘いものが多い。
だけ:限度(肯定的な述べ方)
例)田中さんだけ来た。→他の人は来なかった。
しか~ない:限度(否定的な述べ方)→不十分である
例)田中さんしか来なかった→他の人は来なかった。田中さんでは不十分だった。
※「だけ」と「ばかり」は意味が似ているが、「だけ」は限定の意味を表し、「ばかり」は「限定」されていることが多いという意味を表す。
※「だけ」と「しか~ない」の意味はほぼ同じだが、「限定」を強調したい場合は、「しか~ない」を使う。
例)出発まで1分しかない。
コラム
➣(V)動詞を取り立てる
・「Vて+ばかり+いる」
例)田中さんは遊んでばかりいる。
例)山田さんは甘いものを食べてばかりいる。
※cf.例)山田さんは甘いものを食べてばかりいる。←できごと(食べる)を取り立てる
例)山田さんは甘いものばかり食べている。←もの(甘いもの)を取り立てる
➣「Vたばかり」:直後
例)コンサートが終わったばかりだ。
※「Vたところ」と「Vたばかり」cf.「Vところだ」コラム71[Vところだ]
「Vたばかり」:「Vた」(動作の終了)にフォーカスがある
例)今、コンサートが終わったばかりだ。
「Vたところ」:「ところ」(とき)にフォーカスがある
例)今、コンサートが終わったところだ。
➣「ばかり」+助詞
「ばかり(は)」 例)そればかり(は)わからない。
「ばかり(が)」 例)弟ばかり(が)怒られる。
「ばかり(を)」 例)妹はジュースばかり(を)飲んでいる。
「ばかりに/にばかり」 例)田中さんは山ばかりに行く。/田中さんは山にばかり行く。
「ばかりで/でばかり」 例)あの学生は赤いペンばかりで書いている。/あの学生は赤いペンでばかり書いている。
「ばかりと/とばかり」 例)田中さんばかりと遊んでいる。/田中さんとばかり遊んでいる。
「ばかりから/からばかり」 例)兄は母ばかりからお金を借りている。/兄は母からばかりお金を借りている。