旧JLPT該当級:4
品詞: 複合動詞⑧[動詞のタイプ]【用語の説明】
前接: V(動詞)て形⑥[動詞活用]
意味: 1できごとの進行
2できごとの反復(動き・結果のくりかえし)
3できごとの結果の状態
4経験
・1、2Vる119[Vる]
・1Vつづける(つづく)44[Vつづける(つづく)]
・3Vてある49[Vてある]
・4Vた36[Vた]
動詞のタイプ⑧[動詞のタイプ]
1)動きがある動詞 | 2)動きがない (状態)動詞 Nをとらない 動詞 【ある、いる、できる、似る、似合う】 |
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①動きがしばらく続く動詞(動作動詞) | ②動きが短い動詞(変化/瞬間動詞) | |||||
①-1 Nをとる動詞 | ①-2 Nをとらない動詞 【歩く、寝る】 | ②-1 Nをとる動詞 【かぶる、着る】 | ②-2 Nをとらない動詞 |
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①-1-1 自他のペアがない 【食べる、書く】 | ①-1-2 自他のペアがある 【消す、つける】 | ②-2-1 自他のペア がない 【死ぬ、結婚する】 | ②-2-2 自他のペアがある 【消える、つく】 |
※動詞のタイプ:1)動きがある動詞の①動きがしばらく続く動詞を使う
例1.田中さんは、今、ごはんを食べている。
例2.子どもは、今、寝ている。
・Vる
※動詞のタイプ:1)動きがある動詞、2)動きがない動詞を使う
・Vつづける(つづく)
※動詞のタイプ:基本的に、1)動きがある動詞を使うが、2)動きがない動詞を使う場合もある
V ている: V の動きがいま続いている
V る: V の動きをこれからする
Vつづける(つづく):Vの動きが終わっていない
※「つづく」は「降る」という動詞のときのみに使う
例3.田中さんは、これから、ごはんを食べる。
例4.田中さんは、来月、結婚する。
例5.山の中を5時間歩きつづける。
例6.今日一日、雨が降りつづける(つづく)だろう。
※動詞のタイプ:1)動きがある動詞を使う 【※1)②-2-1の動詞 はあまり使わない】
例7.先生は、いつも、研究室で昼ごはんを食べている。
例8.毎日、8時間、寝ている。
例9.この部屋の電気は、いつも、ついている。
・Vる
※動詞のタイプ:1)動きがある動詞も、2)動きがない動詞も使うが、基本的に動きがしばらく続く動詞と動きがない動詞をよく使う
VているとVるの大きな違いはないが、「最近」を使うと、 「V ている」のほうがいい。
例10.田中さんは、最近、フランス語を勉強している。
※動詞のタイプ:1)動きがある動詞②動きが短い動詞を使う
例11.教室の電気がついている。
例12.田中さんはコートを着ている。
例13.山田さんは結婚している。
・Vてある
※動詞のタイプ:1)動きがある動詞の動きがしばらく続く動詞①-1の動詞を使う
動作主(動きをする人) | 動き・変化 | 結果 | |
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Vている | × | 電気がついた | 電気がついている |
Vてある | 先生が | 電気をつけた | 電気がつけてある |
例14.教室の電気がつけてある。
例15.ここに住所が書いてある。
※動詞のタイプ:1)動きがある動詞を使う
例16.この本はもう読んでいる。
例17.この町には10年前に来ている。
例18.この橋は5年前に壊れている。(白川監修、『日本語文法ハンドブック』(2001)、p.84)
・Vた
例19.この本はもう読んだ。
例20.この町には10年前に来た。
例21.この橋は5年前に壊れた。
V ている: V の動き(過去の動き)は発話時(現在)にかかわりがある
V た:Vの動きの完了。V の動き(過去の動き)は発話時(現在)にかかわりがない
用例 | Vの動き | 発話時(現在)とのかかわり | |
Vている | この本はもう読んでいる。 | 本を読んだ | 今、この本の内容を知っている |
この橋は5年前に壊れている。 | 橋が壊れた | 今、この橋は使えない | |
Vた | この本はもう読んだ。 | 本を読んだ | × |
この橋は5年前に壊れた。 | 橋が壊れた | × |
➣状態動詞(⑧[動詞のタイプ])は、通常、「Vている」の形をもたない
ある⇒あっている ×
いる⇒いている ×
※例外:似合っている、できている
➣通常、「Vている」の形で使う動詞がある
住む⇒住んでいる
持つ⇒持っている
知る⇒知っている
似る⇒似ている
➣いくつかの機能で使われる動詞がある。区別は文脈の中でする。
来ている:
例)田中さんは、今、大学へ来ている。(動きが続いている)
例)田中さんは、今、大学に来ている=大学にいる。(結果が続いている)
例)リンさんは、毎年、日本に来ている。(くりかえし)
着ている:
例)母は、今、着物を着ている。(動きが続いている)
例)母は、きょうは、着物を着ている。(結果が続いている)
例)母は、いつも、着物を着ている。(くりかえし)
落ちている:
例)花が木からひらひら落ちている。(動きが続いている)
例)あそこにさいふが落ちている。(結果が続いている)
➣無意志的できごとに「Vている」を使う
意志的できごとに「Vてある」を使う
例)電気がついている(無意志的できごと)
例)電気がつけてある(意志的できごと)
➣1)動きがある動詞の②-2の動詞(⑧[動詞のタイプ])の「ている」形には、機能3(「結果が続いている」)と機能4(「経験・経歴」)があるが、その違いは次のようだ。
・機能3「結果が続いている」:Vの動き(過去の動き)と現在の連続性がある
例)この橋は5年前から壊れている。→この橋は5年前から現在までずっと壊れている。
・機能4「経験」:Vの動き(過去の動き)と現在の連続性がない
例)この橋は5年前に壊れている。→この橋は現在は使えない。
➣否定形 ⇒「Vていない」
➣過去形 ⇒「Vていた」
➣会話で「ている」の「い」がよく落ちる。
待っている→待ってる
1 これからごはんを{a.作る b.作っている}から、待っててね。
2 A:子どもがいないね。
B:【外を見て】、あっ、にわで{a.遊ぶ b.遊んでる}よ。
3 A:Bさん、今、どこにいる?
B:駅の前で{a.待つ b.待ってる}よ。
4 テーブルの上にコップが並べて{a.いる b.ある}。
5 あそこにさいふが{a.落ちている b.落としてある}。
1 cf. 機能1
2 cf. 機能1
3 cf. 機能1
4 cf. 機能3
5 cf. コラム 無意識的なできごと